5月25日朝、出勤前。
TBSの『THE TIME』を流しっぱなしにしていたら、衝撃的な特集が。
『〈不正受験ビジネス〉なぜ日本で? 中国の業者語る〈好都合なワケ〉』
日本語教師としては見過ごせない。
出かける準備の手を止めてじっくり見てしまいました・・・。
不正受験は一大ビジネス!

先日の日本大学替え玉不正受験未遂(これは本人と鉢合わせするというおマヌケな事件でしたが・・・)の記憶も新しい中、今回の特集は、
中国では、日本の大学入試を不正受験で合格させることが、大規模ビジネスになっている・・・。
という、かなり闇~なお話でした。
しかも、テレビ局がSNSで「業者」に連絡を取ると(もちろん立場は隠して)、
ご丁寧なことに折り返し電話がかかってきて、
早稲田なら1400万円、marchだと1000万円、日本大学だと700万円。
と、ランクごとに料金がはっきりと、堂々と、当たり前のように案内されていました。
・・・もう、普通の商売になってますよね、これ・・・。
電話の向こうの人は得意そうに

長い間やってきたので、リスクは回避できます。学生はほとんど入学できています。基本は入れますよ!(中国語)
ですって!
機器(小さなカメラやイヤホン)を会場に持ち込めば、リアルタイムで解答を教えてくれるそうです。
しかも今、申し込みが急増しているのが、
7月のJLPT不正受験!
だそうな。
それは今年の4月に入って、日本で就労する場合のJLPT要件が基本的にN2以上と厳しくなったからだそうな・・・
朝から怒り心頭でした。
なぜ日本は狙われるのか?

日本はなぜ狙われるのか。
その「業者」や専門家によれば、
日本は試験監督が生身の人間だけで、監視カメラもなし、会場に入る際の金属探知機等もなし。
(導入するには大金が必要=無理!)。
スマホの電波を妨害することも電波法に違反してしまうためできない。
等で、闇の悪人にとっては、とても狙いやすい状況のようです。
しかも超学歴社会である中国の国内では、国内事情もあり、「良い大学」に入って「良い会社」に就職することが難しくなってきているそうです。
そこで「じゃ、仕方ない、日本で我慢しておくか」ってことなんでしょうか・・・・・。
ナメられたもんだ!!!
日本語教師としての危機感
中国は人口が多く、日本に住む人も多いので、当然犯罪者も数として目立ってしまうのは仕方ないと思うのですが、
それにしてもこの状況は見過ごせません。
今、早稲田を始めいろいろな大学にかなりリッチな中国人学生が入っています。これは事実。
もちろん、その大半は自分の実力で勝ち取った合格だと思います(そう信じたい・・・!)。
漢字という武器がありますから、他の国の学生より入試の読み書きだって有利ですし、
不正なんかしなくても入試を突破できる中国人はたくさんいると思います。
が、もし一部でもお金で学歴を買っている人がいるのなら、
その裏で泣いている理不尽な不合格者がいるわけですよね。
日本語能力試験の方は合格者に「定員」はありませんが、
まじめ(…というか、これが普通なのですが)な受験者たちは、
日々コツコツ、一生懸命に勉強して、実力で受けているわけです。
中には「あと1点!」に泣く受験者もいるのです。
その裏でお金にモノを言わせて高笑いしている合格者がいるとしたら…。
許せません!
・・・そんなことを思い、1人カッカしながら日本語学校へ出勤。
その日の授業にはいつもの倍、気合が入ったのでした。
そして、こちらの気合が入ると学習者も気合が入ることを再確認・・・いい仕事だ!
JLPT改革案!(by非力な一介の日本語教師…)
で、いつもの私の持論なのですが。
JLPT、そろそろ形を変えてくれませんか。
会話重視にしませんか。
本当は対面式で会話能力を確認できればいいのですが、それは無理でしょうから、
英検のS-CBT方式で。
コンピュータで会話能力を測ること。
英検でできるのですから、JLPTだってできませんか?
即時応答ですから、これは不正受験(カンニング)も難しいですよね。
イマドキは英検は4技能を全てコンピュータで測れるらしいですが、
段階を踏むとしたら、まずコンピュータで会話能力を測定して一次試験とし、
その合格者だけが二次試験でそのほかの能力を測る。
そうすれば大幅に二次試験の受験者は減るでしょうから、
今のように
受験者数増に伴って会場が足りない!
とか、
これ以上受験者増えると困るから締め切り前だけど申し込み終了しちゃいます!
とか、そういうひどい状況もなくなることでしょう・・・。
※会話だけできればいいという人には、会話のみN2レベルですよ、とかそういう評価方法があってもいいのかもしれませんね。これからはCanDo評価なのですし、会話で○○ができればいいです、という場合もあるでしょうし。
もちろん大学入試であれば、アカデミックな能力として読み書きも必要ですが。
未来はどうなるのだろう?
大学入試やJLPTの不正受験問題は、一過性のニュースではなく、
日々日本の学校で頑張っている人や私たち日本語教師にとって
まさに今目の前にある現実の問題です。
JLPTが「読む・聞く」だけでなく、
「話す力」を測る試験へと変化すれば、不正は大きく減るはずです。
それは今の日本語教育の大きな大きな変化の流れとも合致していると思います。
日本語を学ぶすべての人が公平に評価される未来を願いつつ、
今日も私は、小さな教室で、目の前の学生と一緒に勉強してきたのでした。
・・・目の前の学生と過ごす時間は楽しいですよ・・・・・
これを読んだ方、日本語教育の世界にいらっしゃいませんか(笑)

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