今年に入って、日本(の特に若者の間)で、「マルハラ」が話題になりました。
(くわしくは、こちらの記事をどうぞ)
簡単にまとめると、
句点「。」で終わる文をSNS等で誰かに送ると、読み手によってはそれを「怖い」「冷たい」と感じる、という現象。
です。
つまり「一種のハラスメントである」として話題になり、
テレビ番組等でも取り上げられていました。
それを、私が関わっている日本語学習者(中級~上級レベル)に紹介してみました。
すると、みんなキョトンとしていました。
そんな日本人の感覚はなく、不思議に思ったようです。
が・・・。
👍の価値は下がり、💛へ変化・・・?
ある学習者が、遠慮がちにこんな話をしてくれました。
先生は、私がメッセージを送ると、いつも👍マークをつけてくれますよね・・・。
それがもしかすると、ハラスメントかもしれません・・・。
・・・え?
えええっ??
なぜ!?
親指を下げる👎マークじゃないのに!?!?
その学習者が言うには、
👍マークは、最初はgoodの意味だったと思います。
でも今は、「読んだけれど何も言いたくない」時につけるマークになりました。
だから、👍だけをつけられると、ちょっと・・・。
今、相手への温かい気持ちを表すのは、💛マークです。
言葉の返事がなくても、💛がついていれば、読み手は良い気持ちになります。
だそうです・・・。
ほほ~う。
それは、もしや、敬意漸減の法則のようなものなのでしょうか?
👍が使われ過ぎて、その価値が
すり減ってしまったのでしょうか???
(この法則については、こちらの記事に書きました!
「いただく」の価値(敬意)が減ってきて、
「いただかせていただく」なんていう奇妙な敬語が出現している現象について考えてみました。
もしよろしければお読みください!)
共感する学習者と、苦笑する一教師
ところで、そのことを私に言ったのは、
南米から来た女性でした。
でもこの話を聞いた南アジア出身の男性も、
実は、私もそう思っていました。
怖いとは思わないけれど、ちょっとだけ、冷たいというか・・・。
と言っていました。
年齢も出身地も違う二人ですが、同じ価値観を持っていました。
(ちなみに、東アジア出身の人にも聞いてみましたが、
その人は首をひねっていました!)
・・・ということで、またまた私の中で
パラダイムシフト!
私はこれまで、学習者から返信不要と思われる連絡メッセージをもらったときは
たいてい👍をつけてきたわけですが、
そこに込めた意味としては、
OK!(笑)
的な・・・穏やかなにっこりマーク的な・・・感覚でした。
まさかまさか、それが「冷たい」とか「怖い」と思われていたとは!
青天の霹靂でした。
謝ると、学習者たちはにっこり笑って
「大丈夫です!先生は年だから知らないんだと思っていましたよ。気にしないでください!」
ですって。
・・・・・。
ちょっと、それはそれで・・・・・苦笑するしかありません。
アラフィフで💛は、アリかナシか・・・迷い中
ということで、
よし!これからは、ハートマークを・・・
!?
いやいやいやいや。
アラフィフの人間がハートマークって、
そちらのほうが若者ぶっているようで「痛い」のではないだろうか・・・
気恥ずかしいなあ・・・
と、自意識過剰かもしれませんが、今、変なところで逡巡しているところです。
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