先日こちらの記事で、日本語学校や専門学校の留学生の「この学校、悪い学校ね」というセリフを集めて紹介しました。
また、こちらの記事では同じく留学生の「だいじょーぶ」というセリフを集めてみました。
どちらも教師の目から見ると【謎】の発言でしたが、
今回も留学生が発する【謎】の言葉、「みんな！」というのを集めてみましたので、
お気軽にお読みください。
学校に関して・・・
留学生Aさん『今日はクラスのみんな疲れてます。眠いです。やる気ないです。だからゲームしましょう！』
・・・いやいやいや、みんなって、なんであなたが分かるんですか。あなたの声に押されて黙っているかもしれないけれど、本当は勉強したい人もいると思いますよ。ゲームはもし時間があまったら、後でやりましょう・・・
留学生Bさん『他の学校には奨学金や学費の分納制度、みんなある。』
・・・それ、どこの情報ですか？ 奨学金？ 分納制度？？ 何もない学校なんてゴロゴロありますよ。むしろその方が多いでしょう・・・
留学生Cさん『他の学校はみんなもっと便利。パンとかアイスとか売ってるところもある。コーヒーやカップラーメン用のお湯も使える。』
・・・うん、確かにそういう学校はあるでしょうね。でもみんなじゃないですよ。小さな学校にはほとんどそういうのはないと思いますよ。この学校には電子レンジがあるから、それで頑張ればお湯沸かせるよ。それに歩いて１分かからないところにコンビニがあるんだからパンやアイスはそこで買ってください。カップ麺もそこで買えばお湯を入れられますよ・・・
留学生Dさん『他の学校の寮はみんなもっときれいで広いし新しいです』
・・・そんなことないでしょう。もしきれいで広くて新しい寮なら、寮費も高いでしょうね。それに「きれいではない」という不満は、あなたが部屋の中をきちんと整理整頓して掃除することで、かなり解消できるのでは？・・・
留学生Eさん『わたしの出席率、もうちょっと高くしてください。他の学校みんなやってる』
・・・そ、そんなことを聞いてしまっては、その学校を入管に告げ口したくなってしまいますよ！絶対に、絶対に、ウチの学校ではそんなこと、やりませんからね！・・・
「お金で出席率が買える学校」があるとかないとか、私も噂は聞いたことがあります。
が、昔の話です。
今はまさかそんな学校はない・・・と思います。思いたいです！
アルバイトに関して・・・
留学生Fさん『アルバイトなんてみんな28時間以上やってるよ』
・・・ダメダメダメ！ 絶対ダメです！「みんな」が不法に28時間超えて働いているなんてことはありません！ 学校は留学生一人ひとりのアルバイト状況をきちんと管理しないと、入管から怒られちゃうんですから、そんなことを堂々と大声で言わないでください！ それにもしあなたが28時間以上働いてしまったら、結局、ビザ更新のときにあなた自身の首をしめることになるんですよ。・・・
留学生は「資格外活動許可」を取れば一週間に28時間までのアルバイトが認められます。
（夏休みなど授業がない期間は40時間OKです）
が、出稼ぎ感覚で日本へやってきた留学生達は、28時間を大きく超えてアルバイトをすることがあります・・・。
しかし現在、入管は留学生のアルバイト就労状況（オーバーワークをしていないか）をかなり細かく把握しています。
マイナンバー制度が始まってからは特に！
留学生は子ども・・・ではない！
「みんな」という言葉は、子育て中のお父さんお母さんも子どもからよく聞く言葉だと思います。
我が子も幼い頃よく言っていました。「みんな携帯持ってる」「みんなゲーム持ってる」「みんなディズニーランド行ったことある」「みんな」「みんな」「みんな」・・・。
「みんなって？誰と誰と誰？何人？」な～んて聞き返していたものです。
留学生と話しながら、そんな昔のことを思い出したりしていました。
「この学校、悪い学校ね」の記事にも書きましたが、留学生達、特に母国で日本のいい話ばかり聞かされ多額の借金を背負ってやってきたような留学生は、「こんな話は聞いてない！」「こんなはずじゃなかった！」という思いをいろいろな場面で味わっているのだと思います。
そんな彼らの不満が、直接的あるいは間接的にこういうセリフで表現されることもあるでしょう。
が、こちらの記事「あなた、日本語教師に向いてないかも！残念な日本語教師たち後編」で書いたように、日本語教師は留学生のパパでもママでもありません。
ですから出来ることは限られています。それにそもそも同情したところで彼らのためにもならないでしょう。
ということで、彼らの「みんな」には流されないようにしています。
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