日本文化といえば?~日本語学校の一年【1月から6月まで】~

日本語教師をめざす方

日本語学校は、留学生たちが初めて日本で一年を過ごす場所です。

日本の文化や習慣などもたくさん紹介し、時には実際に体験してもらうこともあります。

この記事では、日本語学校で実際に取り上げることの多い

日本の年中行事や風物詩を、月ごとにまとめてみたいと思います。

新年、お正月です。

元日は冬休みで日本語学校はお休みですが、日本語学校が始まると、、、

初詣で

学校の近くに神社やお寺がある場合、初詣でに行く学校があります。

といっても宗教的な問題から強要はできないので、中には「お留守番」、あるいは「境内には入るけれど手は合わせない」という学生もいます。

が、ほとんどの学生は「文化」として受け入れ、体験もしてくれます。

学校が始まる時期は、もう三が日は過ぎていますから境内はすいています。

おみくじを引いたり絵馬を書いたりしながら、のんびり過ごせる行事です。

書初めをする学校もあります。

一年の抱負や、好きな言葉を書いてもらいます。

生まれて初めて「筆」を持つ人も多く、とても難しそうですが、楽しみながら書いてくれます

…準備と後片付けは大変ですけどね!

節分

鬼は外!福は内!」・・・と鬼に豆を投げたりはさすがにしませんが、(いや、やっている学校もあるかもしれませんが)、

その言葉の意味は説明します。

そして、恵方巻や、豆を自分の年齢の数だけ食べるという習慣についても紹介します。

今、コンビニでアルバイトをしている学生がたくさんいますが、

彼らから店で売っている「恵方巻」について質問が出ることもあります

バレンタインデー

もはや日本の伝統行事と言っても過言ではない「バレンタインデー」。

一般的には「女性から、好きな男性へチョコレートを贈る日」です。

海外では、恋人や夫婦が愛を伝えあう日であり、男性から女性にプレゼントを贈る国が多いようですから、日本とは事情がずいぶん違います。

日本語学校では、「義理チョコ」や「友チョコ」(最近では「推しチョコ」「自分チョコ」なんてものも…←ご存じですか⁉)等の習慣も紹介し、先生から学生に小さなチョコレートを渡したりするところもあるようです。

3月3日は「ひな祭り」、桃の節句です。

私が以前勤務していた学校では、実際にホールに七段の雛人形を飾っていました。

「ふ~ん」と横目に通り過ぎるだけの学生もいましたが(笑)、

きれいな着物を着た小さなお人形を珍しがって、写真を撮る学生もいました。

また、5月5日は休みなのに、どうして3月3日は休みじゃないの?」という質問は、何度か受けたことがあります。答えを用意しておくと便利です!

※3月3日は女の子、5月5日は男の子、というイメージがありますが、実は現在は「こどもの日」の「こども」には女の子も含まれているので、平等なんだそうです。

4月といえば、お花見・・・と言いたいところですが、

入学式に満開の桜の下で写真を撮っていたのは、はるか昔の話のように思います。

温暖化で、どんどん開花の時期が早まっていますね。

ですから多くの地域では3月(北の方では今も5月でしょうか?それとも4月に早まっている?)かもしれませんが、以前私が勤務していた学校では、希望者を募ってお花見に行ったことがありました。

日本の「お花見」は有名なので、留学生の中にも興味を持っている人はたくさんいます。

日本人の「お酒を飲みながらのどんちゃん騒ぎ」には、眉をひそめる人も、逆に思い切り楽しむ人もいますが…。(最近はどんちゃん騒ぎもめっきり減りましたけどね)

ともかく、日本の桜はとても美しく、留学生にも人気です。

こどもの日

5月5日は「こどもの日」、端午の節句です。

日本の一年の気候の中でも、とても気持ちのいい頃。

五月晴れの空に「こいのぼり」がはためく季節です。(最近見かけることが減ったので寂しいですが・・・)

ゴールデンウイークに入る前に、街中でこいのぼりを見かけた留学生から質問が出ることがあります。授業中の雑談の中でサラっと説明することが多いです。

母の日

日頃留学生達と話していて、個人的に日本の若者とずいぶん違うなあと思うことの一つに、

「家族」、その中でも特に「母親」というものの価値観があります。

留学生は、概して家族をとても大事にしていると感じます。

それは、遠く異国に離れているからこそのものではなくて、もっと根本的なものだと思います。

彼らの生活の中で家族が占めるウエイトが根本的にとても大きいように思うのです。

で、そういう彼らに「母の日」の説明は必ずします。

定番のカーネーションのプレゼントの話など。

すると、彼らは「自分の国では~」という話をしてくれます。

多国籍だと話が広がるので、楽しい時間になります。

6月は、あまりパッと思いつくものがありません。

梅雨とか、あじさいが綺麗だとか、衣替えだとか・・・でしょうか。

鎌倉のあじさい寺として有名な「明月院」の写真などを見せると留学生は喜んでくれます。

(鎌倉は美しいフォトスポットがたくさんあるので、遠足先として何度も行きました。竹林で有名な報国寺は留学生にも大人気でした。)

また、「母の日」を取り上げた以上、「父の日」も紹介したいところです。

が、父の日って・・・?

何か紹介するような習慣とか、私は思いつきません。

というわけで、6月は雑談の中で何か学生から質問が出てきたら、それについて話すという程度で、割と静かに過ぎていくように思います(笑)

長くなりますので、7月以降の行事については、後半(こちらの記事です)へ続きます

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