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2024年7月、日本語能力試験(JLPT)を終えて、教師として思うこと

現役日本語教師の方

去る七月七日の七夕の日、夏のJLPT(日本語能力試験)が行われました。

私が教えている学習者達も複数、参戦しました。

もう終わったことだ・・・。8月末の結果を待つことしかできない・・・。

というのは、実は変じゃありませんか??

復習できないだなんて!!!

・・・前回、つまり昨年12月のJLPTの後も書いたことと重なる部分もありますが、書かせていただきます!

N1からN5まで、全ての級で各二冊、公式の問題集が発売されています。

たった、二冊

なぜ二つしか出ていないのでしょう???

過去問題が見られるならともかく、それもないのに。

・・・いったい何を信じて勉強すればいいのでしょうか

もちろん本屋さんに行けば市販のテキスト、問題集はたくさん並んでいます。

現状、日本語学習者も教師もそれらが「正しい難易度、正しい範囲、正しい傾向」のものである、と信じて購入し、利用して勉強しています。

学習者は自分が受験する該当レベルの問題集を解き、答え合わせをし、一喜一憂しています。

「一喜」の例として、

お! 正解率高かった! よし、これなら本番も大丈夫だろう!
今回は合格しそうだ!

というのがあります。

・・・が、それがぬか喜びになることが往々にしてあります・・・。

つまり、JLPT本番では、ふだん解いてきた問題とは違う傾向、難易度だったりして、解けなかった・・・というのです。

そして、結果、不合格

学習者も教師も、がっかりです。

せめて試験後に問題が公開されれば、できなかった学習者も復習できるし、教師は実際の問題の傾向がつかめるし、良いことづくめだと思うのですが。

JLPTの公式サイトによれば、世界中に148万人(2023年)の受験者がいる試験です。

まさか同じ問題を使いまわしするわけではないでしょうに、なぜ公開しないのか、とても不思議です。

・・・と書いてきましたが、結局、今のところ一番信じるべきなのは公式問題集なのかなと思います。(以下⇩はamazonに飛びます)

近いうちに第三集も出るのではないかと期待していますが、どうなんでしょう。

前回はちょっと遠慮気味に書いたのですが、今回はもう声(字)を大にして言います(書きます)。

カンニングし放題ってどういうこと? 

試験監督は何してるの?

この話は毎回、受験生(日本国内での受験生)から聞きます。

もう本当に誇張なく【毎回】です。

周りの人の答えは簡単に見えるよ。

私も時間なくなって最後ちょっと見ちゃったし。(←えっ・・・)

自分の解答用紙も隣の人に覗かれてたと思う。

カンニングは試験監督だって完全に気づいてる。

でも何も言わないよ。目の前でキョロキョロしてても注意しないし。

(過去には監督同士がおしゃべりしていた、とか、うつらうつらしていた、なんていうのも聞いたことがあります。これまでは学生目線の誤解があるかもしれない、と話半分で聞いていましたが、いろいろ聞いていると「さもありなん」、と思えてきます。)

どういうことですか!?

もしかして、外国人だからクレームは出ないだろう、なんてナメてます?

公式サイトの「よくある質問」にもあるように、この試験、日本語の母語話者、つまりほとんどの日本人は受けられないですからね・・・。)

試験監督さん、しっかりしてください!

みんなで仲良く合格できればいい・・・という試験ではないですから!

現実的に、この試験の結果は進学や就職に響くんです。

それなのにその人自身の本当の実力が分からない試験になっていたら、まったく意味がありません!

軽い気持ちで受験する人もいっぱいいますが、高い受験料を払って真剣勝負に行く人たちがいっぱいいるんです。

試験監督さんも、真剣勝負で臨んでほしいと思います。

・・・と、一日本語教師のモンモンとした心内を吐き出してみました。

日本語学校で日々、おおらか(?)にお互い助けあう(?)学生達。

え、テスト? もちろん、分からない問題があれば他の人の答えを見るよ!

他の人に自分の答えを見られたって、もちろんいいよ!

協力するのが大事ですね!

・・・そんな学生達と、日々あの手この手で戦っている日本語教師の皆さん。

JLPTの現状、どう思われますか?

※・・・ちなみに、学校のテストのときに学生がカンニングしようがしまいが、ホントのホントの本心を言えば、私自身は実はあまり気にならないのですが、、、
結局は学生自身に跳ね返ってくるだけのことなので、、、
でも、それを気にする学生もいます
そういう学生が一人でもいる限り、やっぱりカンニングは許すべきではないし、させないようにするのが教師の役目だと思っています。
ましてやJLPT
なおさらです。
学校のテストより何倍も厳しく目を光らせる真剣勝負の場であるべきだと強く思います。

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