結論を一番にお伝えしますが・・・
即、やめましょう! 自分のためにも、業界全体を健全なものに変えるためにも!
あまりの理不尽がどうしても許せないなら、ユニオンへ!
業界の健全化は、まだ道半ば
長らく「ブラック」だと言われることの多かった日本語教育業界。(ブラックというは良くない言葉ですが…)
少しずつ、変化は出てきています。
時給を上げる学校が出てきたり、残業代もちゃんとつける学校が出てきたりと(いや、当たり前のことなんですけどね)、
少しずつ好転の兆しはあるものの、まだまだ業界全体として「健全だ」とは言えない状況です。
そんな学校の「運営上の問題」が山積なのに、いろんな理由からなかなか学校を抜け出せない先生もいらっしゃいますね。
ここを辞めて、他に雇ってくれる学校があるだろうか・・・(この学校はまともじゃないけど)
親しい先生もいるし、この人間関係が壊れちゃうのは惜しいし・・・(この学校の経営方針は本当にヒドイけど)
かわいい学生達と離れがたいし、彼らを困らせたくないからなあ・・・(学校が困るのはいいんだけど、学生が困るのはかわいそうだ)
などなど。
私個人としては、日本語学校はどんどん淘汰されるべきだと思っています。
ですから勤務校がひどい学校だと思ったら迷わず辞めて違う学校を探すほうがいいと思います。
そうすれば学校も少しは「マズイ!」「変わらなきゃ!」と思ってくれるのではないでしょうか。…思わないのかな?
そうして業界全体が健全化されていけばいいなと思っています。
上の講師Aさんには、
ありますよ!日本語学校はたくさんあります。常に人手不足なんですから。説明会に行ってみてください!
とおススメしたいです。(採用合同説明会の様子は、こちらからどうぞ!)
講師Bさんには、
その親しい先生と一緒に上に掛け合うことはできませんか? できなくても愚痴を言い合えば我慢できるレベルですか? そうでなければ、一人でも辞めましょう。もし本当に「良い仲間」なら、辞めた後でもつながりは維持できますよ。
と言いたいです。
講師Cさんには、
それはあなたが心配することではなく、学校が責任を持って考えることです。学生とあなたは親子ではありません。あなたは自分を犠牲にするべきではありません。
と申し上げたい。
学校は、「先生がいてくれるから」経営が続けられるわけです。
先生が辞めたくなるのは、学校がその先生を大事にしていないからです。
自業自得です。
もし長時間労働がキツイなら、いったん自助努力も必要
とはいえ、もし、授業外の仕事が長時間かかるのに残業代が出ない、という点がキツイ場合は、
一旦、「本当にこんなに長時間かけるべき仕事なのか?」と立ち止まって考えてみることも必要かもしれません。
そして自分の仕事が極端に遅いのなら、それは改善の努力や工夫は必要かと思います。
完璧主義の人は時間がかかり過ぎますから、ここぞ、という所以外は手を抜く(要領よくやる)ことを覚えた方がいいと思います。
また、本でもネットでも、他の人が作った教案や教え方のポイントはいたるところに出回っています。
そういったものを上手に使えばかなりの時短になるはずです。
そしてよく言われることですが、一つのテキストを一回一通り経験すれば、各課の教案、授業で使う資料等も手元に残るわけですから、二回目以降は格段に楽になるはずです。
このように実質的な時給を上げる努力は、自分でできる部分もあるわけです。
(このあたりのことについては、こちらの記事にもまとめましたのでよろしければお読みください!)
いやいや、それぐらいじゃ何も解決しないよ。そもそもの時給(給料)が低いんだから、自助努力なんて限界あるわ~
・・・というならば、やっぱり辞める一択です!すぐに次の学校を探しましょう!
もし本当に腹に据えかねるなら、外部に相談
もし、あまりのひどさに限界だ、腹に据えかねる! 病みそうだ!という方は、
企業外の労働組合に個人加入するという手もありますね。
ユニオンという名前の個人加入ができる企業外の労働組合がありますが、
その中で日本語教師の問題に取り組むのが「日本語教師ユニオン」という組合です。
(ちょっとこのページに書いてある「最低賃金1500円以上を実現させよう」には?ですが(笑)今なら2000円以上を目指してほしいものです。あるいは、授業外の仕事も含めた実質時給、ということなのかな?)
2019年11月に設立された団体だそうです(ユニオン自体はもちろんもっと前からあります)。
もともと「大学等教職員組合」という労組があり、その下部組織になるようです。
授業外の必要な仕事に関して賃金が支払われないという違法性や、極端に悪い待遇などについて相談すると、
一緒に改善策を考えたり、学校と交渉したり、(時には闘ったり)してくれるようです。
労働者の権利を守るための組合ですから、自分の身を守るために、もし本当に病みそうなときは頼れる場になるのだと思います。
入会金1,000円、年会費は10,000円だそうです。
これまでどんな事例があったかもHPに記載されていますので、もし興味のある方はのぞいてみるといいかもしれません。
もちろんプライバシーは守られますから、組合員になっても職場にばれることはないようです。(HPに明記されています)
ということで、実際に入る入らないは別として、こういうものもあるのだと知っておけば、心理的にちょっと違うかなと思います。
最後に
と言いつつ、ですが・・・・・。
もう一度繰り返しますが、私自身は、そんな職場はさっさと辞めて、次の学校へ移ったほうがいいという考えです。
日本語教師としてのエネルギーを、ひどい職場との闘いに使って疲弊するより、
授業にぶつけるほうがよほど楽しく生きられると思うので。
学生を残して自分だけが去るのがしのびない、という気持ちはよく分かります。
私も教師の端くれですから、痛いほど。
が!
それでも私は、辞めます!
学生は、私がこの学校にいるからこの学校に入ったわけじゃない。
この学校を選んだのは彼ら自身で、入ってみたら、たまたま私という教員が働いていただけ!
と、自分に言い聞かせます。
・・・私も若いころ、かなりひどい学校に非常勤講師として勤めたことがありますが、
幸いなことにそこまで耐えられない心境になったことはありません。
駆け出しだったので授業そのものが楽しくて仕方なく、山積の問題に目をつぶっていたのだと思います。(気づいていなかったのかも!)
が、今なら絶対勤めませんし、即辞める学校です。
(参加強制の無給研修・掃除その他授業以外の仕事を多数強要・やけに低い時給・著作権まるで無視で、副教材はすべて謎の(紙質が異様に悪い)複製本を配布・出席率の改ざん・・・ワンマン経営者とその取り巻きイエスマンでやりたい放題でした。20年以上前のことなので既に時効でしょうかね…)
とにかく、資格をとってせっかく日本語教師になられた皆さんが、
妙な学校のせいで心と体を病みませんように、心より願っております!
やりがい搾取されると言われることもある日本語教育業界ですが、この業界から私が足を洗えない理由は、こちらです。
勤める日本語学校を吟味したい方には、こちらの記事が参考になればと思います。
日本語教師の合同説明会に行って、何を聞けばいいの?と思う方は、こちらをどうぞ。
ちなみに、私が若い頃に勤めたひどい学校は、こちらの記事に書いた学校です。(具体名は伏せていますが、東京都内にある学校です)
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