日本語教師(非常勤)は主婦におススメ。ちょうどいいお仕事!

日本語教師をめざす方

日本国内に「日本語教師」がどれぐらいいるかご存知ですか?

文化庁によれば、44000人ほどだそうです。(でもこの調査結果には、近年増加している、個人でオンライン教師をしている人の数は入っていないようです。この人たちを加えると、きっと日本語教師を名乗る人の数は跳ね上がると思います。)

文化庁の資料はこちらです⇩(令和4年11月のものです)

93920301_01.pdf (bunka.go.jp)

(7ページ、11ページをご覧ください。)

そのうち、ボランティアが約半数、次に多いのが非常勤講師、最も少ないのは常勤講師です。

ボランティアで日本語を教えるにあたっては特に資格は必要なく、さまざまな立場の人が地域の共生社会を支えるために頑張っています。(私も経験があります)

が、今ここで話題にしたいのは、「非常勤講師」です。

16000人ぐらいいるそうです。

その多くは日本語学校や専門学校・大学で授業を担当している人たちでしょう。

私も以前やっていましたが、どの組織にも、「主婦」の非常勤講師が非常に多くいました。

他にもたくさん主婦向けのパート仕事はあるはずですが、なぜこの仕事を?

と、考えてみました。

おそらく日本語教師っていろんな面で主婦にとって「ちょうどいい」職業なのではないでしょうか?

どういう意味で?・・・下のような意味でです!

世の中、人手不足が深刻で、パート仕事の募集はあふれています。

その中で日本語教師の時給は、比較的高めに設定されています。

45~50分の一コマ時給が1800円前後~2000円(首都圏)ぐらいですから。

当たり前ですがだれだって時給は低いより高い方がいいわけで。

とはいえ、落とし穴もボコボコあるのですが・・・。

授業がない期間(夏休みとか春休みとか)は、無給

授業外の時間(授業準備、テスト作成や採点等々、家でやる方も多いです)も含めて考えると、時給は急降下。(※ただし、これは全員ではないです。学校によっては手当を出してくれるところもありますし、授業準備等はだんだん時短できるようになります。)

そもそも資格を取るためにかなりの投資(時間かお金。もしくは両方)が必要

等々。

仕事の時間帯を考えると、特に子育て中の主婦にとっては働きやすいと思います。

子どもが学校にいる間に仕事ができますから。

中でもお昼には終わる午前クラスの授業は子育て主婦の方に人気があります。

落とし穴としては、低学年の子どもより先に帰宅しようと急ぐと、授業後のテスト採点等、持ち帰り仕事も増えてしまうことでしょうか。

日本語教師は、日本を留学先に選んでくれた学生に、日本語(と共に日本文化)を伝える仕事です。

自分の授業を受けた学生の日本語能力が上がっていくのを間近で見ることもできます。

とてもやりがいを感じる仕事です。

※日本語教師という仕事のやりがいについては、こちらの記事にまとめました。

落とし穴としては・・・「やりがい搾取」される場合があることです。

日本語学校の中には、非常勤講師をボランティア精神に満ちた人々だと勘違いし、さまざまな仕事を無給(または低額)でさせようとするブラック学校もあります。

講師のほうも「やりがいがあるのだから、時給が低くてもいい」と我慢する人が多いです。(特に、配偶者が生活費を稼いでくれる環境の、余裕のある主婦の人に多い印象が、個人的にはあります…)

上にも書きましたが、自宅で仕事…授業準備やらプリント作成やら添削採点やら…を膨大にする人(それが楽しくてやる人はまだしも、やらざるを得なくてやる人も多いです)は、実質的な時給が本当に低くなります。

計算すると時給数百円なんてことも!(繰り返しますが、全員ではないです!人によります

一部で日本語学校はやりがい搾取、などとと言われる所以です。

日本語教師は「先生」職です。

日本語学校で教えるには資格も必要です。

合格率30%程度の日本語教育能力試験に合格するか、大卒+420時間の養成講座受講、または大学で日本語教育の分野を専攻することが必要です。(「登録日本語教師」となるので、また少し変わりますが、少なくとも今現在は、このいずれかを持っていることが日本語学校(告示校)の応募資格とされています。)

決して難関な資格ではありません。が、日本人ならすぐに、誰でもなれるというわけでもない・・・。

その辺りにちょっとしたプライドを満足させられる魅力もあると思います。仕事にプライドを持てることは、働く上でとても大事なモチベ―ションになると思います。

ところが!ここにも落とし穴が。

プライドがあっという間にズタズタにされるクラス(学校)もある、という点です。

やる気のない、勉強しない、日本語にも日本文化にもほとんど興味のない学生(じゃあなぜ日本に来るの?と思いますが、いるんですよね…)や、そういう人が多いクラスの担当になった場合、ものすごく消耗します。資格を取るときにこんな学生への接し方を学んだりしませんから、あれこれ悩まされることになります。

また「先生」を一つの職業名だとしか思っていない留学生もいます。そういう留学生は、教員を「先生」と呼びつつ、なかなか「先生」扱いしてくれません(泣)。

せっかくの資格が台無しです…。

そんな場合、早々にプライドが打ち砕かれ、心もポキポキと折れてしまう可能性があります。

以上のように、すべての面に「落とし穴」があるわけですが、

こうした落とし穴をうまくよけながら進める主婦、、、要領よく時短に取り組んだり、学校と上手に交渉したり、場合によってはさっさと他校に逃げたり、、、にとっては、

非常勤日本語教師はやっぱり「ちょうどいい」仕事だと思います。

時給の「落とし穴」に関しては、それこそが主婦にとって大きな魅力だと受け取る人もいるでしょう。

今現在、パート主婦の年収の「壁」は実際に存在しています。税金や社会保険料の負担によって、年収が上がると逆に手取りが下がるという、奇妙な、あの「壁」です。
夫が会社員である場合、その扶養でいた方が得だ(扶養控除の分)、という計算も働きます。
そんなこんなで、かえって無給期間があるのはいいと考える人もいるでしょう。

また、子どもが家にいる夏休み春休みは日本語学校もお休みなので、家で主婦業ができるというのも好都合です。

そういう「主婦非常勤講師」が、日本中の日本語学校を支えていると言ってもいいように思います。

加えて、今はオンライン日本語教師が増えました。

家にいながらにして日本語を教えられるわけですから、主婦にとっては本当に好都合ですね。(家で邪魔が入ると仕事にならないから、外に出たい!という人もいるようですが…、通勤時間がないだけでも有難いことだと言う人もいます)

主婦非常勤講師の人は、バリエーション豊かなバックグラウンドを持っています。

夫の海外転勤に帯同していた人、若い時に留学していた人、出産前はバリキャリだった人、国際結婚をしている人、元女優だった人とも会ったことがあります。もちろん、一般的なOLから結婚出産を経て専業主婦になって、それから復職したという人もいます。

前向きで明るく、話をしていても面白い人とたくさん出会いました。

そういう人はきっとクラスでも魅力的な授業をしているんだろうな、と想像できます。

・・・ということで、この人手不足の今、「ちょうどいい」このお仕事に、もっと主婦非常勤の先生が増えたらいいなあ~と思う今日この頃です。

・・・ただ、あんまり低いお給料でニコニコ働く主婦の方というのは、正直、うーん、、、と思ってしまいますが。(オンラインなら別です。日本語学校の話です。)

・・・また、どう考えても日本語教師には向いていない人もいると思います。

(向いていないのはどんな人かをまとめた記事は、こちらです)

でももし、この記事を読んでいる「日本語教師」に興味のある主婦の方がいらっしゃるなら、是非、チャレンジしていただきたいです!

上記の「やりがいがある」のところでも紹介しましたが、私が考える日本語教師の魅力をまとめた記事は、こちらですので、よければご一読ください!

最後に!「主婦」とずっと書いてきましたが、「主夫」の方も含みます!

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